資金繰り、資金調達の視点から見る 会社の保険戦略
②「全額を損金算入できる」という言葉だけに目を奪われてはいけない。
最近、また全額が損金算入できる保険の種類が出てきました。
未だに、「会社の保険は半分だけが経費になるものしかない」と誤解している
経営者や税理士がいるので、ご注意ください。
しかし、やはり法人保険は出口戦略に十分にこだわる必要がありますので、
入口、すなわち「全額を損金算入できる」というメリットだけに目を奪われて加入しても、
後になって「思ったより解約返戻金をもらえず、結局損してしまった」と後悔することにもなりかねません。
その保険の入口と出口の戦略について事前にしっかり検討し、両者のバランスがとれている商品を選ぶのが賢明です。
ちなみに、
現在、毎月、もしくは毎年保険料をお支払いされていて、「厳しいな」「もう少し抑えられないかな」と考えておられる社長、
それは経営の実情と保険の内容が釣り合っていません。
早急に調整をする必要があります。調整とはもちろん、保険料を抑えるということです。
保険は途中で変えられない、解約したら損をするだけだ、と考えている方もいらっしゃいますが、経営の存続、つまり資金繰りを考えた時に、保険の継続という優先順位は必ずしも高くないですよ。
契約当時、サポートしてくれた営業担当者がもういなくなった、という方も数多くいらっしゃいますので、お困りの方はいつでもご相談ください。
毎月の保険料、損金算入・税金、現預金、保険の活用と判断は想定以上に経営への影響度が高いです。
ここについてきちんと把握していないということは、それだけでリスクと言えます。
任せっぱなしにすることなく、ご自身で判断ができるように手を打っておきましょう。