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地域銀行の利益確保の現状~厳しい~

2016 年度においては、地域銀行の顧客向けサービス業務の利益が減少する中、当期純利益の確保に向け、以下のような動きが見られました。

まるで投資家!?

地域銀行においては、預貸率の低下に伴い、収益に占める有価証券運用の割合が高まっており、リスクテイクに見合った運用態勢やリスク管理態勢の構築がこれまで以上に重要となっている。こうした中、顧客向けサービス業務の利益がマイナスとなっている地域銀行の多くは、有価証券運用による短期的な収益への依存を一段と高めている。

しかし、含み益や自己資本に十分な余力がない地域銀行においては、市場環境が急変し損失が顕現化すれば、将来的に財務の健全性を更に悪化させるおそれがある。

まるで不動産会社!?

地域銀行全体の貸出残高は増加傾向にあるが、その内訳を見ると、多くの地域銀行で、アパート・マンション向けや不動産業向けの融資が増加している。また、人口減少が著しい地域の地域銀行では、人口減少が比較的緩やかな三大都市や地方の中核都市に進出して住宅ローンに注力する動きも見られる。

人口減少が継続し、全ての金融機関が融資量の拡大を続けることが現実的ではない中で、依然として、長短の金利差による収益を期待し、担保・保証に依存した融資の量的拡大に頼っている金融機関については、そのビジネスモデルの持続可能性が懸念される。

いずれも、大変厳しい地域銀行の収益確保の現状が伺えます。

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